移動の飛行機の中を中心に、機内放送、または家で撮りためた録画番組や配信サービスで事前にiPhoneへレンタルを楽しんだ映像をレビューしています。
注意:基本ネタバレです。また驚くほど陳腐な感想しかありません(笑)
第3回目にして、早々に機内放送ではありません。(笑)
洋画のアクション大作と邦画のコメディですが。(。-_-。)
ラヂオの時間
(1997年 日本)
ラジオ・ドラマの生放送中のスタジオを舞台に繰り広げられる騒動を描いた密室シチュエーション・コメディ。監督はテレビ・ドラマや舞台の脚本家として活躍中の三谷幸喜で、本作が初の映画監督作品となる。もともと舞台用に書かれた台本を、三谷自身が映画用に脚色。これにより、91年の「12人の優しい日本人」に続いて2度目のキネマ旬報脚本賞を受賞した。撮影は「ときめきメモリアル」の高間賢治が担当している。主演は「恋は舞い降りた。」の唐沢寿明と「良寛」の鈴木京香。西村雅彦が「マルタイの女」と併せて本作でキネマ旬報助演男優賞を受賞した。97年度キネマ旬報ベスト・テン第3位。
視聴環境:自宅
youtu.be
三谷幸喜 初監督作品。
お得意の群像劇が畳み掛けるように展開されていきます。
全ての三谷幸喜劇場作品を見たわけではなりませんが、これが私の中でのTOP 1です。
個人的2位は有頂天ホテル。
ラジオ弁天を舞台に、今まさに始まろうとしているラジオドラマ(熱海を舞台にしたメロドラマ)が主演女優のわがままから滅茶苦茶なストーリーに発展していき、次々と生じるトラブルで綻んだストーリーがその場その場のつじつま合わせを経て、エンディングに向けて集約して行くというストーリー。
飛行機に関係ないと思われるでしょうが、、、
途中、劇中劇パイロットの乗った飛行機がハワイ上空で行方不明になってしまいます。(熱海なのに?というのは野暮)
で、スポンサーの航空会社が大激怒で布施明演じる編成部長に連絡してくる。
そしてスポンサーへの機嫌取りに、パイロット→宇宙船パイロット(宇宙飛行士)、飛行機→ロケットと変更され、なんとかスポンサーを納得させるというシーンがあります。
西村雅彦さん演じる牛島の「宇宙だってハワイ上空だ!」と満面の笑みでいうシーンは結構好き。
第1回目、第2回目とも飛行機の墜落シーンがカットされた映画を機内で見たブログを書いていた最中に思い出したので、今回はこれです。
この映画で最も好きなのは、布施明さん演じる堀ノ内が「誰か50円玉持ってない?」と訊ねられて10000円札を渡すシーンと、放送終了間近の唐沢寿明さん演じる工藤の行動。
いずれもキャラが立っている証拠です。
特に工藤の方は予告編の0:22辺りで、「ここにいる奴らは誰もいいものを作ろうなんて思っていない。与えられた仕事をこなすだけだ」と言ってみやこを諭しますが、、、
放送開始前にゴリ押しされてアイドルの音頭調の曲をエンディングにかけるように言われます。
そして始まったラジオドラマは無茶苦茶な方向へ進み、途中で鈴木京香演じるみやこに同情して、アツい男のように感じるシーンもあります。
その後、紆余曲折の上でメロドラマとして完結を迎え、いい雰囲気に。
よし、エンディング繋がった!と言って、工藤が再生ボタンを押そうとしたのは、その音頭調の曲。
この雰囲気で、その曲じゃねぇーよ!と見ながら突っ込んでいました。
結局は工藤自身が与えられた仕事をこなすだけだの単なる仕事人間だったというオチ。
結構好きです。
出来ればこの映画はパンフレットかライナーノート付のDVDで見て欲しい。
そのライナーノートには元々のみやこが書いた脚本が収録されていて、これが途中のドタバタで色々変更されたはずの劇中劇の本番と絶妙にリンクしています。
こういうところの芸の細かいところが三谷幸喜作品の好きなところ。
ちなみに途中まで並樹史朗さん演じるアナウンサーが鈴木史郎さんだと信じて疑ってなく、「へー、こんなテンション高いこともできるんだー」と思ってました。(笑)
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